追加関税と円高のダブルパンチ!日本経済がうける影響とは
この記事はPRを含みます
関税ってなに?というお話し前回したので、よかったらそちらから見てください。

関税がもたらす経済への影響とは

A国がB国に自動車を輸入する場合、自動車に税金が受けられます。
そしてその税金は、A国がB国に払います。
4/9に相互関税を発動
相互関税とは
米国の関税政策のひとつで、トランプ米大統領が米国の貿易赤字を解消するために発動した関税のこと。
内容は、各国に一律10%の関税を課したうえで、国・地域ごとに異なる税率を上乗せするというもの。
実際の米国の貿易赤字はどれくらい?
米商務省が今年(2025年)の2月5日発表した貿易統計によると、米国の貿易赤字はモノの取引で2024年に前年比14%増の1兆2117億ドル(約185兆円)となり、過去最大を更新しました。(日経新聞より)
貿易赤字とは
米国は1970年代以降貿易赤字が続いています。
相互関税による日本への影響
24%の関税がかかることに
影響がでるのは輸出産業
高い関税を払わなければいけない
例えば、10%から24%へ引き上げられた場合、
- 110万円で輸出していたものが
- 124万円で輸出することになり
追加で14万円払わなければ米国に輸出できない状況となります。
これに対し、
とのこと。
狙いは米国での雇用アップがひとつ。
そのほかの関税をかける意図としては、海外に出て行った製造業を米国に呼び戻す狙いもあるようです。
今回25%の関税がかけられた自動車産業は、
- 米国への輸出の取り止め
- 米国に工場設立の検討
などの動きがみられています。
残された課題は、
- 工場を作っても、トランプさんの任期中に建て終わるのか?
→関税率が変わる可能性がある。 - 工場を建てて米国で人を雇うためのコストと日本から輸出するコストどちらが高いか比べる必要がある。
自動車産業やそれら関連へ投資をする場合はここが重要となります。
日本株への影響

理由は、米国株と日本株は相関性が高いためです。
相関性が高いとは、米国株が上昇すると日本株も上昇しやすく
米国株が下落すると日本株も下落しやすい関係にあるということです。
また、輸出関連株は今後の業績の不透明性から売られやすい状況となっています。
特に追加関税が発動された自動車関連、鉄鋼、アルミなどは不安定な状況です。
日本の自動車産業は優秀です。
そして米国への輸出量はめちゃくちゃ多い。
だからこそ影響も大きい。
企業がどのように戦略をたてるかが鍵となります。
また、ハウスメーカーなどの米国売上高比率の高い銘柄も、米景気への不安から株価は下げが大きくなっています。
為替への影響
今は、
米ドルが不安定は状況なので米ドルを売って
安全通過のひとつである円を買う動きへ→円高の動き
が強まっています。
もともと、トランプさんは日本が円を安くしようとしている!といっていました。
が、現状として日銀は、日本円の価値を上げるために何回も円を買い入れしていました。
これまで「円安」だったから、どんな状況だったのかってゆうと、
- 日本は自動車とかハウスメーカーとか海外に向けて輸出している産業が多く
- 円安のなか輸出すると売り上げが上がるから日本株が上がる
例えば、
1ドル100円のときに100万円の売り上げとなる場合
- 円高:1ドル90円のときは90万円の売り上げになる
- 円安:1ドル110円のときは110万円の売り上げになる
そのため円安の方が輸出企業は儲けられます。
これが、
円高になってくると
同じ商品でも安く売ることになり、売り上げが下がる
ことになります。
では、今回25%の関税がかけられた自動車産業を見てみましょう。
- 1ドル150円で関税は無税だったものが
→関税25%へ引き上げ - さらに米景気の不安定感から1ドル約140円へ円高
となっています。
ということは日本から米国へ自動車を輸出する場合、
日本の自動車産業を担う企業は、
- 0%から25%に引き上げられた関税分
- 1ドル150円から1ドル140円へ引き上げられた為替分
の二重の重荷が乗ってきます。
これにより、同じものを売るためのコストが増大します。
商品の価値は変わらないのに価格が上がることになり、売り上げの減少にもつながります。
だから日本株のなかでも輸出関連株特に自動車産業には大ダメージとなりました。
こうなったときに注目を浴びるのは?

- 債券
- ゴールド
- 株で言えば食品や日用品関連、インフラなど
No.1 債券
債券は投資の世界では安全性の高い金融商品のひとつです。
理由は、ざっくりいうと
- 発行体が国や地方自治体など安定している傾向にあるから
- 金利が低く、価格変動が小さいため損失が大きくなる可能性が低いため
です。
そのため、金融市場が大荒れ、不安定で株が売られている状況では資産を守るために債券が買われる流れになりやすいです。
しかし、今回の米国景気は不安定感が増し増しでリスク回避姿勢が強いことから債券はあまり買われていません。
No.2 ゴールド
ゴールドは株価が下がった時に保有されやすい金融商品のひとつです。
理由は、ざっくり
- 安全資産としての価値が見出されている
- 株式との相関性が低いから
です。
相関性が低いとは、株価が上昇するとゴールド価格は下落しやすく
株価が下落するとゴールド価格は上昇しやすい関係にあるということです。
現状として、2025年4月11日には、国際指標のニューヨーク先物では最高値を更新しています。
No.3 食品や日用品関連、インフラ株など
食品や日用品関連、インフラ株などはディフェンシブ株と呼ばれます。
景気が不安定な時に、割と株価が下がりにくい守りの姿勢が見られやすい株というのが特徴です。
理由は、
- 景気が悪くても、生活にどうしても必要なものを取り扱っているから
です。
相互関税の中でも、一律10%を除く、各国に合わせた関税率の引き上げに関しては90日間の解除が公表されました。
しかし、経済状況はいまだ不安定で、90日後はまたさらに混沌とした世界経済が続くことが予測されます。
今の日本の状況や、関税が及ぼす経済状況の変化を理解することで、あなたの生活がどう変わるかを先に知っておきましょう。